国内外を問わずバックパッカーとしてたくさんの場所に行き、たくさんの人と出会う大学時代を過ごしました。そして就職したのが、たくさんの旅行者が訪れる京都のホテル。人と話すのが好きな私は、充実した毎日を過ごしていました。
結婚して退職した後も、子どもを育てながらいくつかの飲食店で接客の仕事に就いていました。その時に仲良くなったお客様から京都の伝統食材を扱う半兵衛麸の存在を聞き、元々好きだった京都をより深く知りたいと京都検定2級を取得。せっかくならこれを活かせるところで働きたいと転職を考えた時に、そのきっかけとなった半兵衛麸併設の茶房でスタッフを募集していることを知り、応募しました。

半兵衛麸の茶房では、京麸・京ゆばづくしのお料理を提供しています。もともと料亭や仕出し屋さんが使う食材で、まだまだ一般家庭の普段の料理に使われることが少ない生麸やゆば。その魅力をご説明することで、半兵衛麸のお料理、そして京都をより好きになっていただくのも、私たちホールスタッフの大切な仕事です。
私のもう一つの役割は、ホール担当リーダーとしてのスタッフマネジメント。お昼だけの営業ですので、アルバイトさんやパートさんが多いのですが、仕事のことはもちろん、時にはプライベートの相談に乗ることも。私のいる茶房だけではなく、半兵衛麸のどの部署でもスタッフ同士の距離が近くて、とてもアットホームな雰囲気ですね。

この仕事をしていて嬉しい瞬間は、やはりお料理を褒めていただけた時ですね。帰り際の「美味しい料理をありがとう」という言葉は、何度聞いても本当に嬉しいものです。
お帰りになられてから、私たちホールスタッフ宛に「温かい接客が嬉しかったです」というお手紙をいただくことも、一度や二度ではありません。時間が経ってもお客様の印象に残る接客ができたととても自信が持てますし、もっと頑張ろうという気持ちになります。
また、名前を覚えていただいたり、顔馴染みのお客様が増えるのも、この仕事の大きなやりがいだと思います。

いろいろなお客様を相手にする仕事なので、想定外の出来事や初めて遭遇するアクシデントなどは日常茶飯事です。対応に悩んだり、判断に迷うこともしばしば。しかし
そんなときは「どうするのが半兵衛麸らしいか」を考えると、自然と答えが出てきます。
また、私には「この人のようになりたい」と思える先輩がいらっしゃいます。「○○といえば」と頼りにされるその先輩ならどうするかな、と考えることも少なくありません。私もこの先輩のように「○○といえば堂東」と言われるような存在になることが、今の一番の目標です。

私は子どもが小学校3年生のときに入社したのですが、「まだそんな小さなお子様がいらっしゃるなら、無理のないように」と勤務時間などとても気を遣っていただきました。私自身は、もう物心もついていて「小さいお子様」とは思っていなかったので、びっくりすると同時に、その思いやりにとても勇気づけられました。
そんな社風が魅力の会社ですし、茶房の開店時間は11時から16時とお昼だけの営業（終業時間は16時半）なので、子育て中の方にとっても働きやすい環境だと思います。もちろん、習い事や趣味など、自分のために使える時間が多いのは魅力ですね。
京都で330年を超える歴史と伝統を守り、発展させることを喜びに感じられる方に、仲間になってほしいと思います。